トイレ記念日

「トイレ・トレーニングは3歳になってからすると2~3日ですぐ終わる」という友人たちの話を鵜呑みにして、3歳寸前までほとんど何もやってこなかった私。しかし始めてみると2~3日どころか何ヶ月経っても一寸の光さえ見えてこないのだった。

日中家にいるときは普通のパンツに着替えさせて、濡れた状態を体験させれば次第に自分からトイレに行くようになるということなので、その通りにやってみても本人はどこ吹く風。私がコンピューターをしている間、後ろで遊んでいたヤツが静かだなとふと振り向くと、小さなティッシュペーパーでこしこし床を拭いているではないか。

「できた!」
と、おもらしでびしょ濡れの紙を差し出される。そんなことせんでいいから、一言教えろっつーの。

外出のときも布パンツの上に紙おむつを履かせてがんばったけれど、濡れてても全然気にせず公園で遊ぶアカル。「またおしっこパンツの中でしたね!」と怒ると目を閉じて寝たふりだか、悲しんでるふりだかをする。もう全然だめなのだ。

もうすぐ日本に里帰りするのに、5歳サイズの息子がまだおむつをしていては恥ずかしすぎる。これは心を鬼にしてやらなければ、と特訓を開始した。2時間に1回トイレに行かせるのだが(絶対しない)、そのたび「おむつでピッピ(おしっこ)、プップ(うんち)したらアカンで。ピッピ、プップはトイレでしてね」と何度も何度も大きい声で繰り返した。すると夜眠っている間、全くおしっこをしなくなったのである。朝、トイレに連れてっても全くしない。それでシャワーを浴びさせようとバスタブに入れると、恥ずかしいせいかギャーッという悲鳴とともに堰を切ったようにジャーッとするのだ。

夕方デイケア(保育園)に迎えに行くと、「今日は一度もおしっこをしなかった。おむつも乾いたままです」と言われる。夜になっても何の排泄もせず、さすがに心配になってお風呂に連れていくと、またまた叫び声とともにジョオオオーッと出てきた。

おむつでしてはいけないが、トイレでするのも嫌だという、切ない選択がお風呂となったのだろう。
どうしてそんなにがんばるのか。

次の日もデイケアに迎えに行くと、「ぐったりとしてソファでゴロゴロしていた。具合でも悪いのではないか。おしっこはまたしませんでした」とのこと。そしてまたもやお風呂でじょおおお。

これは一体どうすればいいのだろうか。
一日に2回お風呂でしているからそれで良しというわけには行かないだろう。

そう思いながらまたデイケアに迎えに行くと、「またぐったりとしていた。トイレ・トレーニングはひとまず休んだ方がいいのではないか」と言われる。そ、そうか・・・でも今何とかおむつではしなくなったのだから、うまくタイミングをつかんでトイレでさせればヤツもあきらめるのでは・・・と思いながら自転車の後ろにアカルを乗せて帰路につくと、路上で急にきあああああーという慟哭がつんざき、振り返ると硬直しているアカルがいた。どうやら我慢できなくておむつでおしっこをしてしまったらしい。泣きながらもどことなくほっとしているようなアカルを見て、さすがに哀れになった。

「あきらめます。ごめんね」
「いいんだよ、ママ」

そんな会話があったかどうかは定かでないが、日本ではとても恥ずかしい想いをしながらこそこそとおむつを替え続ける羽目になった。だってトイレに連れて行くだけで大声をあげて泣くんだもん。ホテルとか、ゲストハウスとか、友人宅でそんなことできない。大荷物の中には大量のおむつ。西日本を転々と旅する3ヶ月。うんちおむつを隠れて捨てるときはつらかった。コンビニにもやむを得ず捨てた。この場を借りておわびしたいが、切ない母の気持ちもわかってほしい(こんなとき堂々と何でも捨てられるNYが恋しくなる)。

アカルはどんどん図に乗ってきて(かどうかしらないが)、トイレをオムツを替えるときも嫌がって「おち○ちん、触らないで」と大きい声で言うようになった。触ってないっつーの。こんなときだけ日本語がうまくならないでほしい。


しかしニューヨークに戻り、完璧症の旦那が加わると、外出もせずにトイレ特訓をする新たな受難の日々が始まった。アカルの排泄サイクルは結構長くて、大体4~5時間ごとにおしっこをすることが判明すると、旦那は強硬手段に出た。排泄サイクルが近づくとまずアカルのパンツを脱がしておく。それから「トイレに行こう」と何度も誘う。それでも行かないと、アカルをトイレに座らせて足を押さえつけるのだ。泣き叫んで抵抗するアカル。何のためにこんな大変なことしているんだろう・・・と、諦観の境地に足を踏みかけていると

じょおおおー

と懐かしい音が響き渡る!

うわああああーんと泣き叫ぶアカルと、「やったー」と抱き合う私たち両親。感動的だった。

それからはトイレに押さえつけて何とか大体毎回用を足してもらっている。それにしても何故そこまで抵抗するのかわからない。下半身をすっぽんぽんにしておくのも心が引けるのだが、しばらくは仕方がないようだ。

とりあえずトイレ記念日。おめでとう、私たち。


私たちが お願いしたから君は答えた 6月3日はトイレ記念日 by Flying bocian


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by flyingbocian | 2012-06-19 08:57 | 3歳~4歳


異国のNY砂漠で子育てを乗り切るため睡眠を削って綴るもしかして爆笑もしかして涙ほろり日記


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