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信じること

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子育てをしていると、不安になることがよくある。

これでいいのだろうか、もっとこうしてあげたいのに。

それでも子どもは一向に気にしていないようなので
ひとまずはホッとしたり自問したりする毎日。

でもあるとき、それは「私にきちんと子育てができるのだろうか」
というネガティブな観念があるから不安に思うのではないかと思った。

それなら「私にはきちんと子育てができる」と思ってみたらどうだろう。
なぜなら「私にはきちんと子育ちできる力があるから」だと。

「私には子育てができる」「子どもには子育ちができる」

それは子どものそばにいていろんな観察や体験を共有しているうちに
自然に沸いてきた思いと力がそう思わせてくれるのかもしれない。

さらにその観察と体験が丁寧で全体的であればあるほど、
信じる力は強くなるのではないだろうか。

親子の結びつきは、なるほど一般的にとても強いけれど、
それはこの「信じる気持ち」の力をあますところなく発揮すると
さらに強くなるのではないだろうか。

子どもは親から無償の愛情を注がれて育つ。
でもそれだけではなくて、「強く自分を信じてくれる人間」に
強い安心感を抱くと思う。

自分を信じてくれる人がいて、そのことが自分自身を信じる力を育て、
周りに信じる力を分け与える。人間だけではなく、他の生き物にも、
木や水や太陽や大地にも。

私が触れたいと思うスロービジネスは信じる力を育てるビジネスではないだろうか。
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by flyingbocian | 2012-04-20 12:47 | 3歳~4歳

福岡合宿2012

2月27日からずっと旅をしている。

そのことを何とか書き留めておきたいと毎日思いながら、ずっとそのままになっているので、夕方子どもが眠ってしまったこの機会にようやく重い腰をあげようとコーヒーを淹れてコンピューターに向かっている。

名古屋のセントレアから大阪に入り、韓国人街の友人宅で飲めや食えやの2日間を過ごし、荷物を置きに1日だけ実家のある京都に戻って、またすぐに福岡へ発った。福岡へ行くのは3回目だ。

1回目は2008年、妊娠中に参加していたダンス公演のツアーで福岡を訪れ、天神に1週間飲めや歌えやの滞在をした。2回目は去年の6月、震災のせいだか何だかで頭と体が激しく混乱していたときに一人でアメリカから帰国し、所属しているスロービジネススクール(SBS)の本拠地の水巻、ゆっくり村のある赤村、筑豊の宿つどいば、imacoco(現Terra小屋)のある博多を訪れた。そして今回はSBS合宿に参加するため、再度水巻、赤村、つどいば、博多を訪れたという訳だ。今回の合宿の場所決定は、私がおさらいをできるように組んでくれたような気がしている。

合宿のことでパッと目に浮かび上がってくるのは、2日目だったか、夕食の後に大広間でみんなが膳市をやっている風景だ(膳というSBS内でお金の代わりに交換されている地域通貨かお金を使って、商品やサービスを交換し合うというもの)。地域通貨というあまり馴染みのないモノを紙に書いて交換し合って、まるで縁日のように部屋の中をみんなで好き勝手にうろうろする。時間が短かったので面白くなってきた頃に終わりになってしまい残念だったけれど、タッピングタッチを受けてぐうぐう眠っているお疲れなNコーチョーや、子どもに乗られたまま足つぼマッサージを受けているSさん(だったか?)や、手作りの商品を売るTさんの娘Yちゃん、そしてマヤ暦にハマッてCちゃんの話をふむふむと聞く私など、何だかとても「SBS」っぽい光景だった気がする。ついでに言うと、Cちゃんとはこのとき初めて会ったのだが、この人のほんわかした人柄の奥にするどい直感洞察のようなものを感じて、私は彼女のマヤ暦のコンサルティングに惹きこまれてしまった。そしてそのせいだか何だか、後日彼女のおうちに無理やり1泊泊まらせてもらったりもした。Cちゃん、またよろしくね。

今回の膳市で私は何も提供しなかったけれど、次回から絶対何かしたいと思った。ショップ膳というSBSが経営しているスロービジネスカンパニー(SBC)のネットショップからネロリウォーターのお試しキットを買ったのだが、9膳という高額に(?)最初はちょっと「持っている膳がなくなってしまうかも」と財布の紐を締めるような気持ちになってしまった。するとショップ膳のTさんが「膳はなくなったらまた作ればいいから」と言ってくれて、「あ!」という気持ちになった。そうだ、使うのではなくて交換するんだ、私と仲間さえいれば膳がなくなることはないんだ、と思い当たった。なくならないように貯めておこうとした自分が、なんだかベニスの商人の悪徳高利貸しシャイロックのように思えて恥ずかしかった(ちなみに私は小学校の学芸会でシャイロックを熱演したことがある)。

その他に合宿ではいろんなうれしい体験があったが、何といってもうれしかったのは、名前だけ知っていた人に直接会えて知り合えたことだった。そしてみんなの独特の存在感。特に女性では、見習いたいようなすばらしい人がたくさんいた。食のこと、仕事のこと、子どものこと、原発のこと。今まで気になっていたけれどそのままで終わっていたことに、すんなり向き合ってマイナーながらも確固と生きている人たち。福島の事故以来、大きな衝撃を受けて精神的にかなりダメージを受けたと静かに語るNコーチョー。その軌跡にささやかながらも一歩足を踏み入れられたことのうれしさを噛み締める。

膳市の後はみんなが片づけを手伝っていたのに、子連れだった私は早々に個室へ引き上げなくてはならなかったのが、後から思えばとても心苦しかった(そのときは一生懸命だったのであまり周囲に注意が向けられなかった。いつもながらこれも反省)。みんなは広間に雑魚寝だったのに、私たちは個室を与えてもらってそれもちょっと心苦しかったり寂しかったりしたが、実際とても助かった。

でも子どもが寝付いた後、同室だったCちゃんと一緒に部屋を抜け出し、まだ寝ないでいた不良酒飲み集団と台所のテーブルで一緒にだらだら酒を飲んで話せたのは楽しかった。不良ママのぼうとCちゃんが部屋に戻ったとき、一番小さい1歳のSくんが思いっきり泣いているのが廊下から聞こえて、笑いながら慌てて部屋へ入っていった。そんな小さなこともとても幸せな時間だった。

合宿の日程は全然スローじゃなくて子連れにはかなりハードなものだったのだが、この辺から私の子育てに関する心理状態が少しずつ変わっていった気がする。簡単にまとめると、子どもは大勢の子どもや大人に囲まれて育つと、子も親も楽にのびのびと生きられる、というようなことかもしれない。今までは子どもが何か“至らないこと”をしたりすると、恥ずかしくなって怒ったりやめさせようとしたりする気持ちが働いたけれど(“私が何とかしなければ”“私のせいで”と焦る)、大勢の家族のような仲間に囲まれていると「この子はこういう性質があるんだ、今はこういう状態なんだ」と冷静に観察しやすい気がする。この1ヶ月ちょっと続いた子連れ旅ではどんどんこの気持ちが強くなってきて、結果どんどん楽になっていった。

でもまあ傍から見れば、まだまだ髪の毛を振り乱して子どもに振り回されているように見られただろう(恥ずかしー)。合宿のあたりは特に、アカルは慣れない異国にいるせいか、時差のせいか、ちょっとしたことで激しく何度も泣いていたから。でもそれはアカルのせいじゃない。言葉もあまりわからない国で、いろんなところに連れまわされて彼も大変だったと思う。

あともうひとつ印象に残っていることは、赤村のツアーで陶芸の釜を持っている庵のようなところに行ったとき(この辺は子守が大変であまりよく覚えていないので記憶が間違っているかもしれない)、確か事務局のYさんの陶芸の師匠だった気がするその庵の持ち主が、「もう2年間かまどに火を入れてません」と話されたことだ。個人が食器などを作って生計を立てるということは現在の日本ではほとんど不可能だと言っておられた。「100金ショップなどで安く買えるのですから」

こういうことにはお金を貯めることばかり考えないで、できれば地域通貨などでどんどん交換していきたいと思った。

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by flyingbocian | 2012-04-16 22:18 | 日本のこと

Tさんと

大雨の予報が出た水曜日、スロービジネススクール学生のTさんと会うべく3歳の息子をベビーカーに乗せて傘なしで京都駅まで向かう。どちらも携帯電話を持っていないし、会ったことも一度もないのに、混雑した京都駅内で待ち合わせる。

連絡はTさんがウーフをしている和歌山の農園に私がPCでスカイプから電話をし、Tさんは私の父の携帯電話に電話をしてくるという、何というか普段着でスローな二人であった。

「私は赤いバックパックを持っていて、黒いかばんを手に提げています」
「うん、でも私たちのことはすぐわかると思うよ。私はハーフの男の子を連れてベビーカーを押してるから」

そう言ったものの、真っ先に見つけたのは私のほうだった。遠めに後姿だったけど、ばっちりわかった。

「Tさん!」

人で混みに混んでる待ち合わせ場所から、私が調べてきていた駅ビル内の静かなイタリアンのお店に移動する。まずはいろいろ旅で経験してきたTさんのお話をぎこちなく聞く。和歌山のウーフ・ホストファミリーがとてもよかったようだ。農作業だけじゃなくていろんなことに新しい体験を得たみたいで、何ていうかちょっと初々しい感じがした。

私のほうは祝島での経験を簡単に話す。うまく伝えられないので、ぜひ実際に訪れてほしいと思う。その間に息子は裸足で座っているソファの上で跳ね回っている。

食事もデザートも程なく終わったけれど私たちはまだまだ席を立たない。話が弾んで仕方なかったという感じでもなかった。でもまだまだ一緒に時間を過ごしたかったし、外では雨が本降りになってとてもじゃないが外には出れなかった。

水を飲みながらTさんの絵を見せてもらう。
青や赤、少し光るグレイなどが多く使われているいろんな絵と時々文章。
毎日書かずにはいられなかったと言う。
外の雨はやむどころかどんどん激しくなっていく。

あまりに長居しているのと、子どもがうるさくなってきたのとで(どちらもTさんは全然気にならなかった模様)、もう一度デザートにケーキを注文する。
やってきた玉子ロールに喜ぶ子どもと、ティラミスをゆっくりシェアするふたりの大人。食べながら、そろそろ髪を切りに行きたいけど、とつぶやいた。子どもを見てくれる人がなかなかいなくてずっと切りに行けなかったのだ。

「お母さんが見えるところで私と一緒に待っていたらどうかな?」
「えー、いいの?」
「私で大丈夫かな」
「iPad持たしといたら(必殺技)大丈夫かも」

そんなこんなで好意に甘えて、京都駅から一駅山を越えて山科駅前まで一緒に来てもらう。雨はさらに強くなっている。桜は大丈夫だろうか。

母が短く切ってもらっている間、ふたりは楽しく音楽を聴いたりゲームをしていた。時折、歌声がドライヤーの音の隙間から聞こえてくる気がした。すっごく楽しかったとTさんは言ってくれた。

「どうもありがとう」
「こちらこそ楽しかった」
「またね。お互いがんばろう」

二人とも心の闇は自分の中に秘めたまま、いやそれだからこそ、ほのかな明かりをさらに光らせただろう。一瞬一瞬、これでいいんじゃないかと、もう少し素直になろうと、大げさかもしれないけれどそんな時間をほんの少しだけ共有できたのかもしれない。

ただご飯食べてケーキ食べて絵を見て、髪を切りに行っただけなんだけど。
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by flyingbocian | 2012-04-16 21:56 | 自分のこと


異国のNY砂漠で子育てを乗り切るため睡眠を削って綴るもしかして爆笑もしかして涙ほろり日記


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